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史料にもえないっ

少女神域∽少女天獄 -The Garden of Fifth Zoa-』の感想です。
この記事の下にある追記を表示からどうぞ。
直接この記事に飛んでくる方は、
大きく行を空けたところから下に書いてありますので。
ネタバレは作品内容の傾向についてはしている……といった感じでしょうか。
基本的にはほとんどを自分で考えるタイプの作品と見ていますので。



正直、物足りないというか、
盛り上がらない印象が残る作品でした。
設定面はかなり作りこまれているようでしたので、
物語全体の展開がはっきりする1週目中盤まではそこそこ楽しめたのですが、
終盤が……かな。
まさか体験版のダイジェストムービーの内容が、
終盤付近だとは思ってなかった……もっとボリュームがあるのかと思ってました。



捉えようによっては非常に珍しい形式の作品ではあるので、
そこは個性として見たい気持ちもあります。
ただ、それでも進めば進むほど落ち込むのは、きつかったかなと。










正直、どうしてここまで考察が必要な形となったのか。



……と言いたくなるくらい、
本作では読み手が1つ1つの意味を考える必要がある。
というかそもそも考えないと何が起きているのかすらほとんど解らないという。


とにかく匂わせる説明・やり取りが徹底されているのが本作の特徴と言える。
読み手がそれらの意図や意味を考えて補わないと実際何が起きているか解らない。
実際、主人公:恂が、終盤にして最大のイベントともいえる祭りに巻き込まれたとき、
何が起きたか理解出来ず戸惑う描写があったが、
プレイヤーであった自分も終盤まで来てここまで戸惑わされるとは思わなかった。


更にそれはEDまで一貫されている。
元々、OHPにもあった《いつも幸福な結末とは限らない》とのフレーズから、
ある程度厳しい内容の締めを予想していたものの、その斜めを行く結末。
正直、祥那以外のEDは自分の見方(解釈)としては、
何も変わっていないようにも見えて仕方がなかった。

――そもそも、本作の中心となっている事件は20年ごとに行われているものなのだから。
幸福な結末がないどころか、そもそも何も終わっていない、という展開は予想出来なかった。
そして残った祥那のEDはある意味作中で最も曖昧といえるような内容。

……余りの意外性に、かなり呆然としたと言っておきたい。



そのため、本作を理解するには、作中の設定・説明・テキストに対して意識する必要があるのだが、
まず情報量が純粋に多いのが1つ、次にかなりの情報が作品の本筋には無関係の上、
それがどれか1週目では解らないこと。
そして結局は明文されないため、とにかくややこしいというのが正直な印象。

それでも考察しなければぶん投げ・消化不良が激しすぎるのも痛い。
考察出来る、考察の余地を持つ作品はあるものの、
本作は考察“しなければならない”作り、
人によってはかなり面倒な構成・内容かもしれない。



シナリオ・舞台設定・情報の見せ方が面倒で、
その意味や意図が読めなかった。楽しめなかった。

そこに輪をかけてきつかったのが、登場人物の魅力のなさ、描写の少なさだった。
メイン・サブ問わず、群像劇のように視点が移動するのはまだいいとしても、
ボリュームが少ないために、どのキャラクターも掘り下げが致命的に足りてない。
特にヒロインに魅力を感じられなかったのは痛かった。
その意味ではキャラゲー、ヒロインの魅力を楽しむこともほとんど出来なかった。
主人公も設定上、“何も出来ない”立場であることも痛い。
これでは良い印象も悪い印象も残らず、結果として存在感が薄くなってしまっていた。

そしてとどめとなってしまったのは、本作の事件を通じての心情も描写されないこと。
設定だけでなく心情までも考察を求めるような形に、自分は置いてかれてしまった。
描写は浅い上に、肝心な部分は書かない。
シナリオや設定面でも感じた部分が、ここまで徹底されていたのは驚きだった。



設定・シナリオだけでなく登場人物の人となり・心情さえも、
悪く言えばぶん投げ、良く言えばプレイヤーの自由な考察に任せるスタイル。
一貫されていたことを考えると、恐らく意識的にそうしたと自分は受け止めている。
かなり珍しいスタイルで、そういう意味では新鮮味があったとは言えるものの、
物語自体に燃え含めた盛り上げがなく、
ヒロイン描写が薄すぎるため萌えることすら許されない本作。
結局珍しい構成・内容ではあったけど、楽しめなかった。
これに尽きる気がする。



・後記
何かあまり興味の湧かない史料を読んでいるような気分になりましたね。
表向きの出来事だけがさらっと表現されるだけの、
ある意味ほぼ全てが曖昧な表現でした。

もっと背景となる情報が解りやすければ、
せめて強い興味を抱けるだけの魅力があればと思うのですが、
その面が弱すぎました。

一応説明部分は主人公:恂を始めとした登場人物の視点を混ぜることで、
説明臭さを抜こうとしている印象はありました。
おかげで情報量の割りにはくどさや押し付けっぽさがない、
硬いもののそれなりに読みやすいテキスト(ただし誤字は多め)だったのですが、
そういった説明・設定の土台の上に立つシナリオがなかったのが厳しかったですね。


Lass作品はデビュー作から全てやっていて、好きな作品も多いメーカーさんですが、
シナリオ面では一番お勧めはし辛い作品になってしまいました。無念。
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最近は「お兄ちゃん」の方が良い気がしてきました。
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