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埋めれなかった感覚のズレ

Hello,good-bye』の感想です。
この記事の下にある追記を表示からどうぞ。
直接この記事に飛んでくる方は、
大きく行を空けたところから下に書いてありますので。
ネタバレは直接書いている場面はほとんどありませんが、
見たくない方は気をつけてください。

塗りや背景を含めた絵と音関連は総じてレベルが高いのが最大の魅力。
システムや演出は魅せることを意識したためか、
うちのPCではやや重かったり動作が不安定な箇所がありましたが、
それさえ抜きにすれば十分なレベル。


問題はシナリオでしょうか。
とにかく描写が薄いのが欠点。
設定だけなら、十分素晴らしいんですけどね。
このメーカーさんの作品はいくつかやりましたが、
設定こそ考えられているんですけど、
その活かし方が薄いか細かすぎると思う部分まで活かしているか極端です。












まず絵と音関連、
この2つは間違いなく自分がこれまでやったものの中でもレベルが非常に高かったのは評価。
絵で言えば、まずキャラクターは塗りを含めて非常に魅力的。
イベントCGも構図や、夕方時や夜のときのものでも塗りが安定しているのがポイント。
また背景も好感触で、
おまけミニゲームのアズ探しではその背景をじっと見ることになったのですが、
そんな中で、建物の壁の汚れといった塗り1つでも工夫や考慮がされていたのは驚きです。
純粋な出来、細かな手の入れようと、ほとんど隙を見せない作り。

同時に音も良好。
OPを始めとした曲はもちろん、声優陣も豪華さで圧倒されました。
個人的には他のエロゲーでは中々聞けない声というのは、
声に関してある程度気にする身としては、本作ならではのポイントとして評価したいところです。
BGMもずば抜けてこの曲、とはまではいかなかったものの、
基本的にどの場面でも聴ける曲が揃っていて、声優陣の声と合わせて耳で楽しませてくれました。

それに加えてややシステム面も完成度は高いです。
演出付き選択肢は意図こそ面白いものの、そこだけ動作が重すぎると感じた欠点はあります。
ただしそれさえ除けば大分力が入っていると感じる出来でした。
全体の状況をテキストだけでなく画像面でも補助することでわかりやすくする演出は良いですね。


ただし、シナリオだけはどうしても物足りなかった。
他が全て良い分尚更目立ってしまいます。

実際の気持ちから言えば、設定自体は発想含めてかなり作りこまれていると思います。
分かれてしまった日本と、それを取り巻く国内の状況。
各登場人物の設定。
日常シーン絡みのキャラ付けは弱いものの、
シリアスな面に限れば多くの面で一定以上の意味を持たせていると感じられるのが上手いです。


……ですが、それらをテキスト上で、
実際の物語の展開上で見せることに関しては、
思いっきり失敗しているように感じられました。

テキスト自体は笑いを意識したと思われる場面が
ことごとく滑りがちだった点を除けば悪くないのですが、
とにかく描写が足りないというのが痛い。

本作の設定は間違いなく膨大です。
細かな部分までかなり作られています。
展開も考えられているのはわかります。
ですがそれを書けていない。
日常シーンもシリアスシーンも描写が薄いんです。
正直本作は設定の量と比してプレイ時間が短すぎると感じました。


特にそれが出るのが終盤のシーン。
絆といった、接した時間・やり取りの積み重ねがポイントになるようなシーン。
過酷な、厳しい状況に置かれた主人公やヒロインたち、
そんな状況を、これまで積み重ねた信頼・絆で、
協力しようと、乗り越えようとするシーン。
まさにこういったシーンは、物語上で大きなシーンだと感じました。

……でも、自分は同時に、そんなシーンあったっけ?
と思える感じだったのが正直なところ。
本作ははっきり言ってそういう物語の後半に繋がる積み重ねが致命的。
後半のシリアスに繋がるところも、その描写が余りに少ないため、
唐突感が出てしまいがちなのも痛い。
何故そうなったのかの理由はわかるけれど、その過程が弱いので、
こちらの内心では処理しきれず不完全燃焼な印象を与えます。


とにかく結果ばかりを読まされている感じがするのが痛い。
起きている出来事の背景は色々あって、
そしてそれに絡んだ設定も作っているのに、
過程の描写が弱いのは不満です。

本作には用語辞典があり、
作中用語や起きた事件についての説明を丁寧にしてくれているのですが、
作中の終盤に起きた事件やその伏線について、
本編では解りにくい部分が多く、結局用語辞典で確認しないといけなかったのも残念。
これでは本編のシリアス部分は何が起きたかの事実だけの列挙。
それを用語辞典の埋めていくような印象でした。
どうにか用語辞典がなくても大丈夫なくらい作中できちんと書いて欲しかったところ。


ほとんどの部分のレベルが高かったのに、
テキストの描写量が致命的に足りないため、シナリオでは物足りない作品でした。
シナリオ演出上、もしかしたらミスリード(ループものっぽく見せて実際は違う)
を誘う意味を含めて日常シーンのパターンを偏らせたのかなとも思いましたが、
おかげで日常シーンもだれるシーンが増えてしまったのが痛かったです。
そんなのがあるくらいならもっと色々とイベント入れて楽しませて欲しかったですし。
ヒロインは良いのですけどね……。


最後に、自分にとって最も描写が薄いと感じた台詞に対してツッコミ。
あるルートの終わりに数ヶ月一緒に学園生活を送って……
みたいな文章がありますが、それだったら
季節感を伝える学園イベントや服装くらい入れてください。
自分は単調かつ薄い(登場人物間の関係変化が弱い)日常シーンと合わさって
作中で時間が経った感覚がまったく味わえませんでした。
……本当、描写が足りなさすぎです。
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可愛い妹が好きです。
髪は肩くらいの長さで、黒&茶系が好み。
素直な娘よりも意地っ張りなところがあったほうが好きです。
学生(制服)という設定は外せない。
えろい妹も歓迎です。
小さい胸だと尚良いです。
実でも義でも偽でも妹ならOKです。
前は「兄さん」が一番でしたが、
最近は「お兄ちゃん」の方が良い気がしてきました。
「私という脳内義妹がいながら他の妹が良いんですかこの兄さんはっ」(やばい武器をじゃきーん★)
……だって「兄さん」だとこのイメージがついちゃったもん。
全部、2次元の話ではありますけどね。でもがくぶる。

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