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並行理想クラスタ

猫撫ディストーション』の感想です。この記事の下にある追記を表示からどうぞ。
直接この記事に飛んでくる方は、大きく行を空けたところから下に書いてありますので。
ネタバレはしています。見たくない方は気をつけてください。
ある意味妄想が炸裂している感想かも。
これでも大分削ったのですけど。


……難しかったなあ……というのが正直なところ。
理解するのが難しかったところもありましたが、納得するのが難しいところもありました。
一部EDはそういう印象でしたね。途中までは大丈夫でしたが。
ある意味そこまで行くのかーと。
ちなみに、作中では結構その手の(?)専門用語が色々ありましたけど、さすがにそちらはちょっと解りませんでしたよ。
……そういう意味でも、難しい作品ですね。
もう1週すれば解る部分もあると思いますけど、その気力はもちそうにない感じがひしひしと。


尖った作品ではあるでしょう。
不思議な作品ともいえるのでしょうか? 自分としては特典の小冊子でのゲストイラストの方も、その発想はなく最初見たとき不思議でしたが。いや、絵自体ではなく描いてる方が。
そして、なんだかんだで最後まで一気にやってしまった作品でした。












あなた(樹)とわたし(ヒロイン)の理想がかみ合ったとき、家族が生まれる。
自分が感じた『猫撫ディストーション』は、その可能性を終始求め続ける物語。



式子は肉と火から、電卓は可能性を知ったときから、琴子は死から、結衣は琴子の死によって起きた出来事から。
それぞれが考える理想。そのポイントとなったところから、みんなの世界は始まっている。



樹が考える様々な世界とその可能性、それぞれが考える様々な世界とその可能性。
みんなが夢見、そしてみんな違う理想のパラレルワールド。
七枷家の人たちがそれぞれ考えるこうでありたいという願い。

それが実現可能な世界の中で、それぞれの願いを樹が観ることによって、樹の世界、樹の可能性と重なることで、新たな家族が生まれていく。
可能性の可能性が生まれ出てくる。



その中でギズモが作中の登場人物では唯一の例外であるのも、この辺りが理由と考える。
樹も式子も結衣も電卓も柚も、七枷家の人間にとって理想の家族の形は、琴子が生きていたときの状況。
ギズモルートはその枠にとらわれない可能性を示した。
樹1人では決して見られなかったであろう可能性を示した。


みんなが考える家族のカタチ、それぞれ違う理想のカタチ。
何らかの理由でそれが重なり合って出会ったり、離れることで存在しなくなったり、この物語はただそれだけを繰り返す。
現れたり消えたりを繰り返す。
理想を求めて、果てなく。

1人1人が考える願いと理想が重なり合う――家族を目指して。
それが自分が感じた『猫撫ディストーション』。




・後記
何か色々と深読みしそうな作品でしたね。
パッくん絡みのエピソードは電子ペットが頭を過ぎりましたし。よく寝る樹、それに関する電卓の考察。
樹がパソコンを使っているという文章なのに、そのイベントCGはおろか樹の部屋にはパソコンをはじめとしてほとんど何もない。
樹の部屋背景絵の外にパソコンがあるのか、それとも……とか。
後半で書かれるある出来事と、物語途中で唐突に示される(夢扱いされてましたが)とあるシーンを考えると、あれの意味って……とか、色々と考えてしまいます。

はっきりと書かれている箇所は少ないだけに、ある意味様々な方向に想像していまいそうになる作品でしたね。
まあ、そうやって色々と考えるのが、本作の楽しみ方の1つかもしれませんけど。


・追記
本作のシナリオ(特に各ルート後半)を振り返ってみると、現在のWEBを意識しているところがちらほらと。
たとえば式子シナリオのラストはツイッター的です。
それぞれの人の、その場その場の感情が(つぶやくことで、そしてそれを見ることで)共有される。
こう見るとパッくんはbotっぽいですね。
言いたくないこと、書かなかったことは伝わらないけれど、それ以外は伝わっていく。

結衣のシナリオは同じ趣味の少数しかアドレスやパスワードを知らないような、まったく関係ない他人が入れない場ですね。
その場ごとに縛られた条件や人以外は一切立ち入れない世界を作り、そこで限られた人間だけでやり取りする。
式子さんは共有される人が増減したり変わったりする可能性は存在する(ただしその集合自体は消えない)ものの、こちらは人も変わらないです。

逆に柚ルートはそれらを否定します。
WEBはダメだよととにかく言うのが柚ルート。
ただそれは(詳しくは後述する琴子のところで)、自分たち以外の人たちとの交流を断絶することを意味します。
なので結衣とは違うタイプの、限られた人数の、作中では2人きりの世界と言えます。

ギズモはネットによって起こる可能性を提示していますね。
WEBでの行動や感じた気持ちが、WEBじゃないところにフィードバックされる。その逆もしかり。
たとえばこれまで欠片も知らなかったものを、WEBで知り興味を持つようになり、実際に会場で開かれるイベントに行く。
作中のシナリオ展開に近いたとえなら、WEB上で仲良くなった人と直接会い、更に仲良くなるといった感じでしょうか。
こう考えると猫耳メイドなギズモがアバターで、猫耳装着アイドルが実際のギズモみたいな。
まあこれはたとえであり強引な解釈ですので実際はもうちょっと違うでしょうけど。

琴子は簡単に言えば、WEBで全ての人と繋がっている(繋がれる可能性がある)ということ。
WEB上で表示される文字や情報は結局0と1の羅列ですが、それを見て何か感じるあなたは“人”であるということです。
もし繋がった場合、作中で使われた言葉を少し借りればカムチャッカ半島で起きた事すら身近なことに感じるかもしれません。
ギズモのところとちょっと関わりますが、どこにいてもあらゆる世界の“人”と知り合える可能性が存在します。
こう考えると柚ルート後半でほぼ2人きり(他の人に会わないように)になるのは、つまり自分たち以外の人は全て繋がっている(可能性)から、とも受け取れます。

と、そんな感じに受け取りました。
この考え方でいけば、主人公:樹の部屋背景絵にパソコンがないのは、一部シーンを考慮するにしても、本作ゲーム画面が数ある画面の1つの可能性が――っていう長い妄想が現在炸裂中。

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髪は肩くらいの長さで、黒&茶系が好み。
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実でも義でも偽でも妹ならOKです。
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最近は「お兄ちゃん」の方が良い気がしてきました。
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全部、2次元の話ではありますけどね。でもがくぶる。

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