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落胆の学園説明会

こんばんは、『ひとゆめ -Autumnal Equinox Story-』の感想を書きました、kokurinです。
この記事の下にある追記を表示からどうぞ。直接この記事に飛んでくる方は、大きく行を空けたところから下に書いてあります。
ネタバレは思いっきりしていますので、見たくない方は気をつけてください。




辛い作品でした。途中からはかなり早くクリックする手が動いてしまいました。悪い意味で。
タイトルは共通ルートで受けた印象そのまんまです。
良かったところは立ち絵の出来ですね。あと挿入歌はよく出来ていました。


この作品の学園には結構特殊なイベントというか、設定がありまして、その関係で学園の説明が多かった印象を受けました。
それは良いんです。問題は学園の説明をしておいて人物の説明を一切していないところが問題でした。
それによって、この学園にはこういうイベントがありますよ、こういう行事があるんですよ、というのは解るのですが、それに関わる人物、つまりは主人公やヒロインの心情や、そういうイベントを土台にした、本作らしい話なんていうのが一切ないと感じたのが痛すぎます。
なのでひたすら淡々と何か味気のない学園パンフレットを読んでいる気にさせられましたね。
どんなに変わった学園行事でも、やってる人の頑張りや楽しさというのがないと、面白みがないと思うのですけど。


登場人物は個別に入るまで、どんなイベントでもほぼ同じ行動を取らせる徹底さは凄かったです。もちろんさっぱり嬉しくないのですが。
更にどんなイベントでも、ほとんど同じ行動同じ突っ込み同じ反応なので、どんな人物なのか逆に掴み辛くて……はっきりと解るのは本当に学園の行事だけという。


途中まで、この作品は学園校舎をこよなく愛する、コンクリート萌えを狙った作品なんだよっ! って、本気で思ってもいいのかなと思いました。
……でもそれは、擬人化でもさせないと、自分は絶対萌えるのも楽しむのも無理です。




















クラスメイトの妹さんが行方不明になったという事件が起きたのに、それを無視しハッピーエンドを迎えてしまう主人公とヒロインを見て、自分は驚愕ののち落胆するしかありませんでした。
ここまで登場人物の笑顔と、それを見ている自分の中の温度差が激しい作品も珍しいでしょう。


この作品は起きた事件・出来事は、全ルートをきちんとやれば最低限、ところによってはしっかりと書いています。
特に学園の行事描写は、深さこそないものの、数はあり、色々と交えることでこういう学園なんだというイメージ付けは出来ていると感じました。
なので、何が起きているのかは、それなりに理解がしやすい作品です。


でも、何でその出来事が起きたのか、そんなイベントがあるのか、その説明が一切無さ過ぎるのは痛すぎます。

聖果絡みでは主人公の隆一の言葉にあそこまで縛られるのか、佐和子先生は結局正確には何者だったのか何故そうしているのか、物語の発端という地震は一言、そういえばあったねで片付けてしまったのはどうなのか。

美玖でいえば、絵が描けなくなった事情の告白が、一切の伏線らしい伏線を敷かなかった影響でとってつけたものになっていること。

有音先輩でいえば、工事を続けるくだりの説明をするまでは良いものの、彼女以外のルートでは、物語上初登場する言葉ばかりで電波にしか聴こえない語り方をしたせいで意味不明になっているところ。そして彼女が祖父を大切にしているのは解るものの、それはどういった事情からなのか、少しでも人となりや思い出話を交えれば説得力があったはずです。

茉莉でいえば、父親のくだりで男が嫌いと言いながらも、主人公以外に対する描写の欠如で、どちらかというと主人公だけが嫌い見えます。また彼女のルートでないと、行方不明となった彼女の妹を見つけ助ける描写がないのも痛いです。おかげで他のルートの後味が酷いことに。終盤の火事も原因がほとんど意味不明です。

瑞樹では、隆一のかつて世話していたネコが瑞樹の中にとあるものの、それって具体的にはどういうことなのかどうして出来たのか。2つの意思をまとめたためか、ところどころの台詞はネコ側の視点だったのか瑞樹側の視点からの言葉なのかがあやふやなこと。

ルート外でいえば、学園のSSVSはどういう理由でこんな形になったのか、しのぶ先生は一体なんであんなにある意味強いのかっていうか超人っぽい人になってるのか。


この辺りは、クリアした今でもよく伝わらず解りませんでした。
ここまで穴が多いとさすがに無視は出来ません。

更に痛かったのは登場人物の心情をほとんど書かなかったこと。これはシナリオの意外性で見せる作品ではないだけに、致命的でした。
特に共通ルートは全員が全員最初から最後まで一貫して同じことを繰り返すばかりなので、人らしさを感じません。
学園の郷土史に関する部分やSSVS、隆一のバイトのくだり、写真、部活、有音先輩のところへみんなで……これだけのイベントを投入したのに、みんなの反応を書かない、もしくは書いても普段の何もない日常シーンと変わらないというのは、悲しすぎると感じました。たとえば、学園の廊下でも街での祭り会場でも茉莉に「廊下を走らない」と言わせたのはその典型に見えてしまいます。
それに伴い関係の変化が無いので、好きになっていく過程なんてまったくありません。
イベントを通じて登場人物を描くことを、もう少し考えて欲しかったです。

有音先輩はその影響を強く受けていて、多くの登場人物たちがそれぞれに割り振られた行動を取るのに、どんなものでもとってつけた理由で許容するところや、そもそも彼女自身のルートに入らないと主人公と完全な1対1で会話すること自体まったくないことが、ヒロインである意味を失わせているように思いました。同じイベントに絡んでいるんだからどうにでもなったはずなのに。


……ある意味、自分がやってきたエロゲーの中で、最も過程や背景といったものがない学園ものなのかもしれません。

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可愛い妹が好きです。
髪は肩くらいの長さで、黒&茶系が好み。
素直な娘よりも意地っ張りなところがあったほうが好きです。
学生(制服)という設定は外せない。
えろい妹も歓迎です。
小さい胸だと尚良いです。
実でも義でも偽でも妹ならOKです。
前は「兄さん」が一番でしたが、
最近は「お兄ちゃん」の方が良い気がしてきました。
「私という脳内義妹がいながら他の妹が良いんですかこの兄さんはっ」(やばい武器をじゃきーん★)
……だって「兄さん」だとこのイメージがついちゃったもん。
全部、2次元の話ではありますけどね。でもがくぶる。

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